こんばんわ。今日は以前の投稿でも取り扱ったGWASのcase-control studyで問題となり得る「集団の構造化(以下PF)」について書きます。今回は『Japanese Population Structure, Based on SNP Genotypes from 7003 Individuals Compared to Other Ethnic Groups: Effects on Population-Based Association Studies』という論文を取り上げて、日本人のPFについて記します。
概要
興味深い発見
概要の4つ目にも記載したが、図2にあるように本州の中にも若干のクラスタがあることがわかります。
近畿地方のクラスタは図1のHan Chineseすなわち漢民族に近く、一方で東北地方のクラスタは右下に偏りがあり、それとは逆の傾向があります。
個人的に興味深いと感じたのは、関東甲信越が多様な集団の集まりであるということと、東海北陸クラスタが地理的には距離のある九州クラスタや北海道クラスタと非常に近接していることでした。
日本語による詳細な解説
この論文は2008年に理化学研究所の研究員によって発表されたものであり、日本語の解説もweb上に公開されています。
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2008/20080926_1/20080926_1.pdf
20160915
RF